「ニューヨークに行ったら変わるよお、絶対〜」

こんな謳い文句を4年間、色々な人から聞かされてきた。

そりゃあもう、耳にタコができるくらい。


そんなこんだで、

ニューヨークに行ってきた。


去年の夏、藤原さんと二人での旅行。
3年生の時の夏に藤原さんのバンドと対バンしてから2年、まさか一緒にNYいくこととなるとは。

縁とは奇なるものッス。


スタートはまぁ最悪で、

行きの飛行機の中、機内で一番うるさかった子供が僕の真後ろという不運に加えて(ずっと背中蹴られてた)、

重度の時差ボケ。

初めの丸2日間、不眠で過ごすハメに。

そして、僕自身の数々の奇行で藤原さんをイラつかせていた。(ホテルのカードキーにひたすらメトロカードをぶち込む、ライブに行く金をロックフェラーセンターの入場費で使い果たすetc‥‥

昼は観光、夜はライブの日々。

寝不足と時差ボケからくる睡魔と戦いながら5日間、9箇所12公演を周った。

いやあ、

最高だった。

憧れのミュージシャン、レジェンドと言われるミュージシャン、ニューヨークで気鋭のミュージシャン‥‥本当に素晴らしかった。

今でもひとつひとつのライブの思い出をはっきり思い出すことができる。

本当はひとつひとつの感動を語りたいくらいだが、卒論レベルの分量になりそうなのでやめておこう‥‥


さて、

「ニューヨークに行ったら変わるよお〜絶対」

の意味。

正直演奏自体にはほぼ影響してないと思う。

上手くはなってないし、むしろ下手になったくらい。

人柄、性格‥‥‥んー‥‥‥色々あってむしろ悪くなったと思う

根本的なことは何も変わらない。海外行って人間観、価値観が変わるほどの感受性は僕にはなかった。


ただひとつ、


聴く音楽が変わった。


ウチのジャズ研は伝統的に「大正義ハードバッブ」で、僕も、使命のようにハードバッブばかり聞いていた。

「新しい音楽=悪」

心のウチでそんな風に思ってた。

でも今は、今のニューヨークで最先端を行くミュージシャンの音楽を進んで聴くようになった。

沢山の現地のミュージシャンを見てきて、
彼らが僕が思ってたよりもずっとキャッチーでクールで、クリエイティブだってことを知った。

NYで見てきた人の音源を探して、集めて、今度はバンドメンバーのリーダーを探して、集めて‥‥

芋づる式に、素晴らしい音楽が見つかる見つかる。

今までの僕の聞いてきた音楽の狭かったことよ。猛省します。

もし変わったことがあるとするならこれくらい。

「聴かず嫌いは悪」

ニューヨークに行って学んだ唯一の教訓。
これだけ知れただけでも行った価値はあったと思う。


もし機会があるのならば、

また行きたいな。




さて、


インターン行かねば‥‥



「トングはデブのシルバーアクセ」byタイムマシーン3号

p.s 藤原さん、本当にお世話になりました。